時間の記憶

ずいぶんと昔の夢を見た。
かなり小さい頃
自分自身、はっきりとした記憶はないような頃
上手く動かない手足にもどかしさを覚えた
どうにもならない叫びを人に伝えたかったけど、どうすることも出来なかった
目を覚ますことさえ出来ず、しばらくはその感情に支配される
ようやく瞳を開けた時には、その記憶もとても薄いものになった
時の記録は果敢なく、消え、薄れる
重なり、重なり、重なり。
人はどれだけのものを記録することが出来るのだろうか?